『野狗骨頭(野狗骨头)』第2話では、まだ幼かった陳異(宋威龍)と苗靖(張婧儀)の関係が大きく変わり始めます。
第1話では、陳異が苗靖を川から助けるという出来事がありましたが、苗靖はその事実を知りません。
相変わらず陳異は苗靖に対して冷たく、時には意地悪までします。
しかし、ある出来事をきっかけに、苗靖は陳異が抱えている苦しみを知ることになります。
そして苗靖が作った一杯の**卵羹(茶碗蒸しのような卵料理)**が、2人の関係を変えていくことになります。
第2話|まだ仲良くなれない2人
幼い頃の苗靖と陳異は、決して仲の良い兄妹ではありませんでした。
むしろ陳異にとって苗靖は、自分の家庭に突然入ってきた存在。
亡くなった母親のこともあり、苗靖とその母親に対して複雑な感情を抱えていました。
一方の苗靖は成績も良く、真面目な性格。
陳異とはまったく違う道を歩んでいました。
父親から頼まれて、苗靖が陳異に生活費を届けることもあります。
ところが陳異は、そんな苗靖に対して素直になれません。
小学生の頃には、仲間を連れてきて苗靖をからかったり、わざと困らせたりすることもありました。
苗靖にとっては、陳異は「怖くて意地悪な人」という存在だったのです。
苗靖を困らせる陳異
ある日の遠足でも、陳異は苗靖にちょっかいを出します。
普段から苗靖に対して強く当たる陳異。
しかし、その強気な態度の裏側には、実は彼自身が家庭の中で抱えている大きな恐怖がありました。
それが明らかになるのが、遊園地での出来事です。
陳異が「電気」を怖がる理由
遊園地で碰碰車(ゴーカートのような乗り物)に乗った陳異。
ところが、車から発生する電気に触れたことで、陳異は突然取り乱します。
ただ驚いたというだけではありません。
まるで何か恐ろしい記憶を思い出したかのように、激しく怯えてしまうのです。
ここで、それまで「怖いもの知らず」に見えていた陳異にも、誰にも言えないトラウマがあることが分かります。
そして、この出来事をきっかけに、陳異は父親から激しい暴力を受けることになります。
苗靖が初めて知った「陳異の弱さ」
その夜。
苗靖は、陳異が父親から殴られているところを偶然目にします。
普段は自分をいじめたり、意地悪をしてくる陳異。
そんな陳異が、父親の前では抵抗できずに傷つけられている。
苗靖はショックを受けます。
「この人も、苦しいんだ……」
それまで苗靖が見ていた陳異は、ただの怖い兄のような存在でした。
でも、この瞬間から苗靖の中で、陳異に対する見方が少しずつ変わっていきます。
苗靖が作った「卵羹」
その夜。
陳異は悪夢にうなされていました。
布団の中で怯え、震えている陳異。
そんな彼の姿を見た苗靖は、そっと卵羹を作ります。
そして、それを陳異のところへ持っていきます。
「食べて」
そんな苗靖の優しさに、陳異は驚きます。
いつも自分が意地悪をしている相手なのに、苗靖は自分を責めることも、嫌うこともしません。
ただ、傷ついている自分を心配してくれたのです。
この卵羹は、第2話の中でも特に大切なシーン。
陳異の心の中にあった苗靖への警戒心が、ここで初めて少しずつ溶けていきます。
そして、この出来事を境に、陳異は苗靖を以前のように故意に困らせることをやめていきます。
ここから2人の関係が少しずつ変わっていく
この卵羹の場面が、第1話から続いていた2人の関係にとって大きな転換点になります。
第1話では、
陳異→苗靖を嫌っている
という関係でした。
でも第2話では、
苗靖→陳異の苦しみに気づく
そして、
陳異→苗靖の優しさを知る
という変化が起こります。
まだ恋愛感情ではありません。
けれど、2人の間に初めて「家族以上の特別な信頼」のようなものが生まれ始めます。
時は流れ、苗靖は高校生に
そして物語は一気に時間が進みます。
苗靖は高校2年生に。
勉強を頑張る苗靖に対して、母親の魏明珍は仕事で成功し、会社では営業成績トップになるほど活躍しています。
しかし、その一方で家庭の中では問題が増えていました。
苗靖の母親と継父の関係は、次第に悪化。
家の中では夫婦喧嘩が絶えなくなっていきます。
母親との関係にも寂しさを感じる苗靖
仕事に夢中になっている母親は、娘のことを十分に見ているとは言えません。
苗靖にとって母親は大切な存在。
でも、仕事を優先する母親との間には、少しずつ心の距離ができていました。
そんな中、母親から会社の船上の団体旅行に誘われます。
苗靖は母親のためにも参加することにします。
しかし、この船旅が、思いもよらない事件に巻き込まれるきっかけになります。
一方の陳異にも危険な仕事が
同じ頃。
成長した陳異は、台球や車の修理などをしながら生活しています。
しかし、彼は完全に堅気の世界だけで生きているわけではありません。
この頃の陳異は、裏社会の人間とも関わりがあります。
船にある「道具」を届けるよう頼まれ、陳異も船へ向かうことになります。
ところが、そこで思いがけず苗靖と遭遇します。
船の上で苗靖が絡まれる
船上で苗靖を見つけた陳異。
すると、苗靖が男に絡まれているところを目撃します。
いわゆる「痴漢・セクハラ」のような形で、苗靖が嫌がっていることに気づいた陳異。
普段は苗靖に対してぶっきらぼうな態度を取っている陳異ですが、このときは違います。
すぐに苗靖を助けに入ります。
そして木の棒を手に取り、苗靖に近づく男を威嚇します。
ここでは、陳異の中にすでに
「苗靖を傷つける人間は許さない」
という気持ちがあることが伝わってきます。
そして船上で大事件が起こる
ところが、陳異が苗靖を助けたことで、事態は思わぬ方向へ。
船上で、裏社会の人間同士による争いが始まります。
ただのトラブルではありません。
銃撃や暴力を伴う危険な状況へと発展していきます。
陳異は苗靖を連れて、その場から逃げようとします。
陳異、苗靖を連れて小艇で脱出
混乱する船内。
陳異は苗靖を守りながら逃げます。
そして最終的には、小型ボートを使って船から脱出。
危険な状況の中でも、陳異は苗靖を置いて逃げることはありません。
むしろ自分が危険な場所に残ってでも、苗靖を安全なところへ連れていこうとします。
第1話で苗靖が川に落ちたとき、誰にも知られないまま彼女を助けたのも陳異でした。
そして第2話でも、陳異は苗靖を危険から守ります。
陳異は言葉では何も言わないけれど、行動だけを見ると、ずっと苗靖を守っているのです。
苗靖の母親は無事だった
苗靖は母親のことも心配していました。
しかし、母親は別の人たちと一緒に避難しており、無事であることが確認できます。
苗靖自身もひとまず危険から逃れることができました。
ところが、家に帰れば安心できる――というわけではありませんでした。
家に帰っても、そこには両親の喧嘩
陳異に送られて家へ戻った苗靖。
しかし家の中から聞こえてきたのは、母親と継父の激しい言い争いでした。
船の上で危険な目に遭ったばかりなのに、家に戻っても心休まる場所がありません。
苗靖はついに、家の中へ入ることを拒みます。
「もう帰りたくない」
そんな気持ちになってしまったのです。
苗靖が陳異に「何か食べに行こう」と頼む
そして苗靖は陳異にお願いします。
「どこかに連れて行って」
家には帰りたくない。
母親と継父の喧嘩も聞きたくない。
今はただ、陳異と一緒にいたい。
第2話の最後は、そんな2人の姿で締めくくられます。
第2話のポイント|陳異の「不器用な優しさ」
第2話を見ていて感じるのは、とにかく陳異が不器用だということ。
幼い頃の陳異は苗靖をいじめていました。
でも、それは単純に「苗靖が嫌い」というだけではありません。
自分の母親を失い、父親からも愛情を受けられず、家庭の中で傷ついていた陳異。
そんな陳異に、苗靖は卵羹を作ってあげます。
その小さな優しさが、陳異の心を動かします。
そして成長した陳異は、今度は自分が苗靖を守る側になっていきます。
第2話で特に印象に残るのは「卵羹」と「船」
第2話は、大きく分けると2つの出来事が重要です。
①子どもの頃の「卵羹」
苗靖が陳異の傷ついた心に初めて寄り添った場面。
ここから2人の関係が変わり始めます。
②高二の「船上事件」
今度は陳異が苗靖を危険から守ります。
つまり、
第1話:陳異が苗靖を水から救う
↓
第2話:苗靖が陳異の心を救う
↓
第2話後半:陳異が再び苗靖を守る
という流れになっています。
この「言葉ではなく行動で相手を救う」という2人の関係性が、このドラマの大きな魅力の一つだと思います。
第2話を見た感想
第2話は、2人がまだ恋愛関係ではないからこそ、余計に切ない回です。
陳異は苗靖に対して素直ではありません。
苗靖も、陳異が自分を本当はどう思っているのか分かっていません。
それでも、困ったときにはお互いがそばにいる。
陳異は口では冷たいのに、苗靖が危険になると必ず助ける。
苗靖は陳異に嫌なことをされても、彼が傷ついていると分かれば卵羹を作ってあげる。
この2人、もうこの頃からお互いにとって**「放っておけない存在」**になっているんですよね。
そして第2話の最後。
家に帰りたくない苗靖が、陳異に「どこかに連れて行って」と頼むところを見ると、
「苗靖にとって陳異が安心できる場所になり始めているんだな」
と感じます。
ここから2人の関係が、さらに大きく変わっていきます。
