『野狗骨頭(野狗骨头)』第10話は、ここまでずっと焦らされてきた陳異(宋威龍)と苗靖(張婧儀)の関係が、ついに大きく動く回です。
第9話までで、苗靖はすでに自分の気持ちに気づき始めていました。
そして第10話では、
「あなたのそばにいたい」
という苗靖の気持ちと、
「自分が苗靖の未来を邪魔してはいけない」
という陳異の気持ちが正面からぶつかります。
そして――
雨の中で、2人はついに初めてキスをします。
ただ、このキスは単純な恋の始まりではありません。
陳異にとっては、幸せを受け入れると同時に、別れを予感してしまう切ないキスでもありました。
周叔が陳異に忠告する
第9話で、苗靖が大学進学先として地元・藤城に残ることを希望していることが分かりました。
しかし、周叔はそれを心配しています。
苗靖は成績優秀。
高考の結果次第では、もっと良い大学へ進学できる可能性があります。
一方の陳異は高校を途中で辞め、危険な仕事をしながら生きてきた。
そんな陳異を見て、周叔ははっきりと伝えます。
「苗靖の人生を、自分のために止めるな」
ということ。
陳異も苗靖の未来を心配している
実は陳異自身も、同じことを考えていました。
苗靖には、自分とは違う人生を歩んでほしい。
もっと明るい未来へ進んでほしい。
大学へ行って、良い仕事に就いて、普通の幸せな生活を送ってほしい。
だからこそ陳異は、
「苗靖が藤城に残る=自分のために未来を狭めている」
と感じてしまいます。
陳異が苗靖をバイクで送る
そんなある日。
陳異はバイクで苗靖を家まで送ります。
いつものような2人の時間。
でも、陳異の中には言いたいことがありました。
苗靖の進学についてです。
帰り道、突然の大雨
ところが帰宅途中、
突然、大雨が降り始めます。
雨はどんどん激しくなり、バイクでそのまま進むことができません。
陳異と苗靖は、近くにあった廃墟のような建物へ避難します。
外は激しい雨。
建物の中には2人だけ。
ここで、それまで抑えていた2人の感情が一気に近づいていきます。
陳異「省城の大学へ行け」
雨宿りをしながら、陳異は苗靖に話します。
地元の大学ではなく、
もっと遠く、もっと良い大学へ行ってほしい。
省城の大学へ行けば、もっと広い世界を見ることができる。
そして、今の古い家で自分と暮らすより、
もっと良い生活ができる。
陳異はそう考えています。
「こんな家が本当の家なのか?」
陳異は苗靖に、
「家があることと、幸せであることは別だ」
という意味の話をします。
自分と一緒に古い家に住んでいるからといって、それが苗靖にとって一番良い人生とは限らない。
自分のような人間のそばにいることで、苗靖の未来まで狭めてほしくない。
だから、
「自分のために進路を決めるな」
と伝えるのです。
でも苗靖は自分の気持ちを曲げない
ところが、苗靖は違います。
苗靖はもう、自分が何を望んでいるのか分かっています。
いい大学。
大きな家。
お金。
そういうものだけが幸せではない。
苗靖にとって、
陳異がいる場所こそが「家」
なのです。
苗靖「家は家だから」
苗靖は陳異に、
「家はただ大きければいいわけじゃない」
という気持ちを伝えます。
陳異と一緒にいることを、自分が犠牲になっているとは思っていません。
自分で選んでいる。
ここが第10話の重要なポイントです。
苗靖は、
「陳異のために人生を捨てる」のではなく、「陳異と一緒にいたい自分の人生を選ぶ」
という意思を持っています。
陳異は苗靖の目を見る
雨の音が響く中、
陳異は苗靖の顔を見つめます。
苗靖の目はまっすぐ。
迷っていません。
その瞬間、陳異は悟ります。
苗靖はもう子どもではない。
自分の人生を自分で選ぼうとしている。
そして、
自分自身を選んでいる。
そして陳異が苗靖にキスする
陳異は、ゆっくり苗靖に近づきます。
そして――
2人は初めてキスをします。
第1話からずっと続いてきた、
「家族なのか」
「兄妹なのか」
「それとも、それ以上なのか」
という曖昧な関係が、ついに一線を越える瞬間です。
第10話の雨の中のキスは、このドラマを代表する場面の一つになっています。
苗靖は驚かない
実は苗靖は、それほど驚いていません。
なぜなら、
苗靖もずっと陳異が好きだったから。
第8話では琳達への嫉妬。
第9話では「好きな人がいる」と認める。
そして第10話で、ついにその相手と気持ちが重なります。
苗靖にとって、このキスは突然の出来事ではありません。
むしろ、
「やっと気持ちが通じた」
という瞬間だったのでしょう。
陳異は「自分には苗靖しかいない」と話す
キスのあと、陳異は苗靖に、
自分にはもう苗靖しかいない
という気持ちを打ち明けます。
血のつながった家族を失い、
父親もいなくなり、
母親もいなくなった。
そんな陳異にとって、
苗靖だけが残された家族。
そして苗靖がいつ帰ってきても、
最初に会うのは自分でありたい。
そんな思いがあります。
でも、陳異の表情はなぜか悲しい
ここが第10話の本当に切ないところです。
普通なら、初キスの後。
好きな人と気持ちが通じたのだから、幸せいっぱいになるはず。
ところが陳異は――
どこか悲しそう。
嬉しいはずなのに、目には寂しさが浮かんでいます。
なぜ陳異は悲しいのか
陳異は、自分と苗靖の未来を考えています。
苗靖には大学へ進んでほしい。
もっと明るい世界へ行ってほしい。
自分のような危険な世界から離れてほしい。
だから陳異にとって、このキスは、
「これから始まる恋」
であると同時に、
「自分が苗靖に与えられる最後の幸せ」
のようにも感じられているのです。
そのため、キスの後の陳異の表情には、喜びと寂しさが同時に表れます。
そして2人とも照れてしまう
さっきまであんなに大胆なことをしたのに、
キスが終わると2人とも急に恥ずかしくなります。
苗靖も顔が赤い。
陳異も落ち着かない。
それまで一緒に暮らしてきた2人だからこそ、
「今までと同じようには戻れない」
ことを、お互いに感じています。
陳異、冰棍で顔を冷やす
そして何ともかわいいシーン。
陳異はキスのあと、
冰棍(アイスキャンディー)を顔に当てて冷やします。
顔が熱くなってしまったからです。
苗靖はその様子を見て、こっそり笑います。
これまで危険な男として描かれてきた陳異が、
好きな女の子と初めてキスをして、
照れて顔を冷やしている。
このギャップがたまりません😂
この「初キス→冰棍で顔を冷やす」という流れも、第10話の印象的な場面として紹介されています。
一方、旷夏では大きな問題が発覚
しかし、2人の恋愛が動き始めた一方で、
陳異の仕事のほうでは大変な問題が発生します。
陳異が関わっている旷夏に、
税務上の問題
があることが分かります。
工事現場が突然ストップ
税務問題を受けて、翟総は工事現場を停止させます。
昨日まで普通に動いていた現場が、突然止まる。
そこで働いていた人たちも、
「これからどうやって仕事を探せばいいんだ」
と困惑します。
陳異も現場の人たちの苦労を理解しています。
しかし、
自分は老板ではない。
みんなの仕事を保証することはできません。
陳異は自分の老板にも問題があると気づく
陳異はこれまでにも情報を集めていました。
そして調査した結果、
自分が仕えている老板の合伙人である翟豊茂に、
税務上の問題があることを確信します。
このまま旷夏に居続けるのは危険。
陳異は、
「苗靖がいる今、自分まで巻き込まれるわけにはいかない」
と考えます。
陳異、老板に別れを告げる決意
陳異は老板に、
「ここを離れたい」
と伝えることを決めます。
老板は、陳異が昔からどれだけ自分を支えてきたか知っています。
そして陳異自身も、老板に恩があります。
実は老板と陳異には深い恩がある
昔、陳異が路地で何人もの男に囲まれて殴られていたとき、
助けてくれたのがこの老板でした。
陳異にとっては、
命を救ってくれた恩人。
だから簡単には離れられません。
しかし今は苗靖がいる。
自分だけなら危険な世界に残ることもできる。
でも、
苗靖を一人にするわけにはいかない。
それが陳異の決断でした。
老板が陳異に高級時計を渡す
陳異が離れることを知った老板は、
高級な腕時計
を陳異に渡します。
「藤城にいる限り、この時計を見れば、俺の人間だと分かる」
という意味を込めたもの。
陳異にとって、この時計は単なる高価な品ではありません。
老板との長年の関係を象徴するものです。
しかし陳異は翟豊茂の危険な姿を目撃する
老板から頼まれ、陳異は翟豊茂のところへ資料を届けます。
そこで弁護士が税務資料を確認。
すると、
「こんな資料ではごまかせない」
とはっきり言われます。
翟豊茂は力で押さえつけようとする
税務問題を指摘された翟豊茂は、
ナイフを取り出して弁護士を脅します。
さらに、
大量の現金を渡して何とか処理させようとする。
陳異はその一部始終を目の前で見ています。
ここで陳異は確信します。
この男は本当に危険だ。
苗靖の謝師宴にも翟豊茂が現れる
一方、苗靖は高考を終え、
クラスメートたちと**謝師宴(先生への感謝を込めた卒業パーティー)**を開きます。
ここで苗靖は、クラスメートから告白されます。
班長が苗靖に告白
以前から苗靖に好意を持っていた班長が、
大きな花束を持って、
「僕と付き合ってください」
とみんなの前で告白します。
クラスメートたちも大盛り上がり。
しかし苗靖は断る
苗靖は申し訳なさそうにしながらも、
はっきり断ります。
理由は、
「もう好きな人がいるから」
です。
第9話では、
「好きな人がいる」
とだけ話していた苗靖。
第10話では、ついにそれを理由に他の男性からの告白を断るまでになります。
その瞬間、陳異が通りかかる
そして、なんというタイミング。
そこへ陳異が通りかかります。
苗靖が誰かから告白されている。
陳異はそれを見て、
あえてその場を離れようとします。
苗靖が陳異を見つける
しかし苗靖は陳異に気づきます。
そして、
「陳異!」
と呼び止めます。
苗靖にとっては、
「好きな人」がまさに目の前にいるわけです。
ところが翟豊茂まで出てくる
陳異は苗靖の同級生たちに、自分が翟豊茂と関わっていることを知られたくありません。
しかし――
翟豊茂本人が出てきてしまいます。
しかも陳異とは親しげに話す。
さらに、
「みんなで食事をしろ」
と陳異に大量の現金を渡します。
苗靖の友達は陳異を心配する
これを見た苗靖の同級生たち。
陳異のことを、
「すごくかっこいい人」
と話す一方で、
翟豊茂を知っている生徒からは、
「あの人には気をつけたほうがいい」
と忠告されます。
藤城では、翟豊茂について、
裏でかなり危ないことをしている人物
として知られていたのです。
苗靖は陳異の安全が心配になる
苗靖は当然、不安になります。
陳異が危険な人物と一緒に仕事をしている。
そして、その人物には税務問題まである。
自分の大切な人が、
いつ事件に巻き込まれてもおかしくない。
苗靖は陳異の身を心配します。
それでも陳異は毎日遅くまで働く
陳異は相変わらず、
朝早く出て、
夜遅く帰る。
危険な仕事を続けています。
ただ、以前とは少し違います。
陳異は苗靖との距離を意識するようになる
初キスをしたことで、
陳異は逆に苗靖との距離を取るようになります。
今までは普通に苗靖の部屋に入っていた。
でも、もうそれをしなくなります。
できるだけ苗靖の部屋に入らない。
できるだけ距離を置く。
まるで、
「あの夜のことを忘れようとしている」
ようにも見えます。
でも苗靖はそれに気づいている
苗靖ももちろん気づきます。
昨日まで普通だった陳異が、
急に距離を取る。
自分を避けているように感じる。
苗靖にとっては、少し寂しい。
せっかく気持ちが通じたと思ったのに――
陳異はまた一歩下がろうとしているのです。
第10話の最後のかわいいシーン
ある日。
苗靖は陳異から**冰棍(アイスキャンディー)**を受け取ります。
そして、
「ちょっと話そう」
と思って陳異を部屋へ誘おうとします。
ところが――
ドアの外を見ると、
陳異がしゃがみ込んでいます。
そして、
自分の熱くなった顔に冰棍を当てて冷やしている。
苗靖は思わず笑ってしまう
それを見た苗靖。
陳異が自分とのキスで照れていることに気づきます。
苗靖は笑いをこらえながら、
そっと部屋のドアを閉めます。
そして、
一人でこっそり笑う。
この2人、本当にかわいいです😂
第10話のポイント①|ついに初キス
最大のポイントはもちろん、
陳異×苗靖、初キス!
です。
第1話から積み重ねてきた2人の関係が、
第10話でついに恋愛として動き出しました。
しかも派手な場所ではなく、
大雨の中の廃墟。
世界から切り離されたような場所で、2人だけ。
ここまでの10話を見てきたからこそ、ものすごく意味のあるシーンです。
第10話のポイント②|苗靖は「陳異が好き」とはっきり決めた
苗靖はもう迷っていません。
大学も、
恋愛も、
自分の人生も、
自分自身の意思で決めようとしている。
だから陳異に、
「私の未来を勝手に決めないで」
という気持ちをぶつけます。
この強さが苗靖の魅力です。
第10話のポイント③|陳異はキスしたのに、離れようとする
ここが切ない。
普通なら、
「両想いになった!」
で距離が縮まるところ。
でも陳異は逆です。
キスをした後、
苗靖から距離を取ろうとする。
なぜなら、
自分が苗靖の人生を壊してはいけないと思っているから。
そして、自分の世界が危険だから。
第10話のポイント④|旷夏の税務問題
恋愛と同時に、
旷夏の税務問題
も大きく動きます。
陳異は自分の老板の合伙人・翟豊茂が危険な人物だと知ります。
この問題が、後の陳異の人生に大きな影響を与えていくことになります。
第10話のポイント⑤|苗靖の「好きな人」は陳異
謝師宴で班長から告白された苗靖。
以前なら、少し迷ったかもしれません。
でも今回は、
「もう好きな人がいる」
とはっきり断ります。
その「好きな人」が陳異。
そして、その直後に陳異本人が現れる。
このタイミング、最高すぎます😂
第10話を見た感想
いや、第10話はもう……
待ってました!!!😭
ですよね。
ここまで9話も見てきて、
陳異は苗靖を守る。
苗靖は陳異を支える。
でも2人とも、
「兄妹みたいなもの」
というところから動けない。
それが第10話でついに、
雨の中でキス。
しかも、苗靖が自分の気持ちをちゃんと持っているところがいい。
陳異は、
「俺と一緒にいたら苗靖の未来が狭くなる」
と思っている。
だから、
「もっと良い大学へ行け」
「もっと良い人生を選べ」
って言う。
でも苗靖は、
「私はこれがいい」
っていう。
ここ、苗靖のほうが精神的に強いんですよね。
そしてキスした後の陳異。
苗靖は嬉しそうなのに、
陳異の目が急に寂しくなる。
これが本当に切ない。
苗靖にとっては「恋の始まり」。陳異にとっては「幸せだけど、いつか手放さなければならないもの」。
同じキスなのに、2人が見ている未来が違うんです。
そして、その後の冰棍😂
さっきまで雨の中でキスしていた男が、
家に帰ったらアイスを顔に当てて冷やしてる。
宋威龍の陳異、ギャップがすごすぎる😂
でも、その一方で仕事のほうはどんどん危険になっている。
翟豊茂の税務問題。
大量の現金。
弁護士への脅迫。
そして陳異自身が「ここにいたら危ない」と気づき始める。
つまり第10話は、
「2人の恋が始まった回」であると同時に、「2人が一度離れることになる未来へのカウントダウン」が始まった回
でもあるんです。
そして次の第11話。
ここから一気に切なくなります。
第10話の初キスで「やっと両想いになった!」と思ったのに、陳異は苗靖を守るために、また自分から突き放す方向へ進んでいきます……。
